「遠い夏の初恋」
一番嫌いなあの人が、私の本を隠したときに
私は大きな声で言った。
「あんたなんか、一番嫌い!」と。
すると彼は笑いながら
私にこんなふうに言った。
「”一番”はとてもいいことだ」と。
二度目の季節が過ぎた頃。
一番嫌いなあの人が、遠い街に引っ越す日に
私は小さな声で言った。
「あんたなんか、二度と思い出さない・・・」と。
すると彼は少しうれしそうに
私にこんなふうに言った。
「じゃ、一度は思い出すんだね」と。
遠い夏の私の想い出。
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