短編小説・物語

2008.03.25

「サクラと手紙と」




小さな物語を書きました。

「サクラと手紙と」
http://homepage1.nifty.com/eachtime/kotoba/sakura.html


Siba11




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2007.06.18

「伸びやかな時間」


   「わたし、動物園が好きなの」と
   彼女は僕の髪を切りながら
   思いついたようにささやいた。

   ほんの小さな伸びやかな時間が
   午後の風と部屋を過ぎたあと
   彼女は僕の耳元でささやいた。

   「ねぇ、あなたも好き?」

   僕は3秒ほど考えて答える。

   「僕はペンギンになれないから」

   「え?」

   「ジョーク」

   「へんなひと・・・」

   二人、小さく笑いあった。
   はじめてメールを
   交わした時のように。


   二度目の夏はもうすぐココに。



   

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2007.06.16

「動物園のペンギン」



   「動物園に行きたい」と

   ある日、君が言ったので

   僕は小さなペンギンになった。


   君は寂しげに僕を見てる。

   レッサーパンダにすればよかった。




Tako1_7



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2006.04.28

まるで、言葉をつなぐのように。「君への手紙」

ある日のこと
偶然にも、君のブログ日記を見つけた。
君の懐かしい口癖と、その優しげな言葉遣い。
あの頃と何も変わりはしない、君らしい君がそこにいた。

卒業してからこんなにも
二人に時が流れてたなんて・・・。

すべてがまるで昨日のことのようで
僕はしばし時を忘れ、その懐かしさに包まれてた。

あの頃、僕は君のことが好きで、君の笑顔が大好きで
半年迷った挙句の果てに、放課後の誰もいない教室で
初めて僕が告白したとき、翌朝、君は赤い傘の中で
きれいに折りたたんだ手紙ひとつ手渡して
僕に小さく泣いてたね。

あの日は今も輝いてる。

爽やかな新緑のデザインが、とても君らしくて、優しくて
少しだけまじめすぎる君と、その他愛もない日常が
陽だまりのように弾んでいた。

僕は君の小さな日々を、時折、遠くから見守っていた。

ある日のこと、日記は、突然に途切れてしまった。
まるで力尽きたように、最後に書かれた文字は短く
「ごめんね、ありがとう」のただ、ひと言。

どこか見覚えのあるその言葉に
僕は息を止め、思い出していた。

偶然にも、あの日の君の
手紙と同じ言葉だったことを。

コメントが5つ残されて、どれも君を心配している。
「どうしたの?」とか「がんばって!」とか
誰もが君を、見えない君を、ただ、捜し求めている。

それでも君からの返事はないままに
ただ、時は過ぎてゆくばかりで・・・。

見えないブログの向こう側で、君はひとり何を想ってるの?
それともあの日の僕と同じように、誰かが君を苦しめているの?
僕の鼓動が早くなる。あの頃の僕が目を覚ましだす。

迷った挙句の果てに僕は、やがてあの日と同じように
小さくて大きな決心を胸に、君にひと言、コメントする。

今の僕が抱いてる気持ちと
本当は君に伝えたかった
あの日の手紙の返事のように。


「大丈夫。
君はあの頃と変わりはしない。
”ありがとう”をありがとう」と・・・。




Cos10
 

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